北杜市に移住するデメリットはあるの？

北杜市は、移住支援金制度の対象地域で、県外からの移住促進を積極的に行っているので、移住を検討する方も少なくありません。しかし、実際暮らすにあたっては、交通の便や就職など確認しておきたい点がいくつかあます。中にはデメリットとなることもあるので詳しく見ていきましょう。

北杜市は、都心ほど公共交通機関が発達していないエリアです。交通網はもちろん、運行本数なども都心より少ないため、移動には余分に時間がかかることも予想されます。
また、東京への通勤は中央本線で特急を使って2時間半、高速バスで3時間程度かかります。自家用車での通勤も3時間ほどかかる上、渋滞もあるため、毎日出勤の必要がないリモートワーカーやフレックス制度など時間が柔軟な出勤者でなければ通勤は難しいでしょう。

北杜市は山梨県の中で最も面積が広い市であることにも関連しているかもしれませんが、広さに対して商業施設や医療機関の数が少ないため、自家用車での移動が必須となります。運転に自信のない方や慣れていない方は暮らしにくく感じることもあるでしょう。近くに病院がないので急な怪我や病気になったときに不安に感じる人も少なくありません。
また、都心での生活に比べて車に乗る頻度が多いため、ガソリン代の負担も大きくなる可能性があります。

北杜市は、自然豊かでぶどうやももといった農産物の特産品が多いです。農業が盛んにおこなわれているエリアですので、仕事も農業関連のものが多いです。
都心とは求人の職種や募集人数も違いがあり、移住前と同じ職業や、希望の業種に就くことができない可能性があります。同業種に就けてもキャリアアップすることが難しい傾向にあるため、年収と生活費のバランスが崩れてしまったり、移住前に予想していた暮らしとは違うなどの問題が生じることもあります。

都心と地方での暮らしの中で異なる点の1つとして、人間関係の濃密さがあります。地方は、代々その土地にずっと住み続けている人も多く、昔からの知り合いや親戚なども近所に暮らしている環境で、お互いのことを良く知り、協力しあって生活している地盤が根強く残っていることも多いです。そのため、移住者に対しても、都会より距離感が近く、それが馴染めない人もいるでしょう。
子育てや介護などで助け合えるメリットと捉えられる点でもありますので、自分の性格や、人付き合いに対する考え方で変わるものでもあります。

観光や避暑で人気の高い北杜市ですが、いざ移住するとなるとさまざまな問題も出てきます。都心から地方への移住を検討する際は、生活スタイルが都会でのそれとは違う点をしっかり理解することが大切です。ゆったりとした時間の流れや自然が近くに感じられる暮らしは耳ざわりは良いですが、利便性は劣る可能性があります。安易に決断せず、情報を多く入手して検討しましょう。
また、北杜市には「北杜市移住定住お試し住宅」制度があり、2泊3日から無料で利用できますので、まずは試してみることをおすすめします。